こまの雑記

気をつけろ!じき、チラ裏になるぞ!!

11/27

泣く子も黙る温泉地に生まれ落ちたのですけれど

大人になればなるほど、当たり前が当たり前でないと知って

面白いなーって思えるようになったので、

今蓄積している面白みをしたためたい。

 

まず、産湯は温泉だし、蛇口ひねれば温泉なのはデフォだと思ってください。

そして30年くらい前の話をします。

 

我が家はちいちゃいとき、じいちゃん家に風呂入りに行ってました。

家に風呂があるというのは、あまり当たり前のことではなかったりします。

風呂がない家がわりと当たり前で、そのかわりに各地域に銭湯があるんですよね。

うちの地域じゃ徒歩5分圏内に3件ありました。今は1件まで減りましたが。

なので、夕方くらいになったら風呂桶もって銭湯に行くんですよ。

風呂があるおうちでも、温泉くみ上げる機械がイカれたら

修理するまでお風呂入れないんで銭湯に行きます。

どのみち銭湯は必須だったわけです。

 

「お風呂セット持って外歩いてるとか風流~!レトロ~!」

なんて言われたこともありましたが、正直生活なだけなので

観光客がやってようと、そこらへんの奴がやってようと

珍しくもなんともない、ただの風景です。

あと風呂の機械は壊れる度に100万単位かかりますし、

普通のバスタブは熱さで溶けます。じいちゃん家のは岩風呂でした。

当時我が家の源泉は90度近くだったわけです。今は75度くらいかな?

そのうえかけ流しだし、溶け放題です。

昔、借り家(だったのかな…?)の普通のバスタブが溶けて

家の外壁から滝のように風呂水吹き出して爆笑しました。

なんで壊れたら銭湯にわざわざ行くのかというと、

ボイラーが設置されてないからです。

蛇口が2つあるだけなんです。水と温泉の。

 

小学校のとき、冬休み入る前に先生が

「朝の洗面はお湯じゃなく水でやるんだぞ!」

と言いだしたことがあって、みんな???だったのが面白かった。

や、つめてえのしかでねえよ朝なんか。

(ここらへんは環境差あるけど)冬の朝一だと温泉温度あがんないんで

水道代かけたくないから温泉で洗面するけど水みてえな温度なんですよ。

外からきた先生だったからボイラーありきで話してたんだなーって

おとなになってわかったんですけど、

みんなの反応みて えっえっ ってなってた先生気の毒だった。

なもので、朝風呂というものに憧れがありました。

ぬるすぎて入れない。風邪ひく。

 

妹が医療系なのですが、傷口洗うよう指導するのが大変だと言ってました。

温泉で洗うのあんまよくないし、共同浴場では衛生面よくないんで

家でシャワーで…っていいたいけどシャワーがねえ。

台所の水道しかないからすすぎながら洗うってどうやったらできるんだ…

ってなるらしいです。

まあ家に風呂ないしな。

なので、傷口洗うためだけに毎日通院する人なんかも少なくないみたいです。

 

 

10年前にやっと我が家にもボイラーを設置して、

シャワーなるものができました。

もうプロ級に使えるようにもなりました。スーパー銭湯でも恥ずかしくない。

小学校のときのお泊りでほとんどの子がシャワー使うの下手くそだったの

ほんといい思い出です。

まず温度調節の仕方がわからないから寒いっていう。

でもあれやってたから一人暮らしでもやっていけたなって思います。

湯船のため方はガス屋さんに聞きましたけどね。

「どれくらいためればいいんですか・・・?」

「おふろのふたって何の役目があるんですか・・・?」

 

多分今でも気付いてない風呂文化めっちゃあると思うんですよね。

でも大人になっていちばん思うのは、

温泉旅行に行くっていう選択肢ないなってこと。

人生の楽しみをひとつ失ってる気がします。

あと、福岡時代に面白い風呂探せいわれてすげえ大変だった思い出。

「お前の風呂概念がぶっ飛んでた…頼んでごめん…」って言わせてしまった。

でも知れば知るほど、面白いことだったんだなーって気づけて嬉しいです。

そのためにもっと外を知らなきゃなって思います。